実体験「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」連載コラム

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体の悩み
ライター:JASMINE YUKA ♀ ライター:JASMINE YUKA ♀
【category】健康、悩み問題、美容

ライター:JASMINE YUKA
【category】健康、悩み問題、美容

体験者ご本人のご紹介

編集部 あいぼん

今回の記事は、「不妊治療」を実際に体験されたジャスミンYuka(ライター名)さんに、不妊で悩んでる女性のために治療するにあたっての体験コラムを連載型記事でご紹介したいと思います。
まず、ジャスミンYukaさんの簡単な自己紹介をさせていただきます。

42才の旦那さまとお子様の3人家族。今のご主人様と巡り会ってから不妊に悩まされましたが、ご主人様との二人三脚で不妊治療に専念し、たくさんの苦労を乗り越えた末に念願の子宝に恵まれました。そんな自身の苦労から健康について勉強し、今現在も同じ不妊治療で悩まれてる方へ少しでも役立ちたいとの思いから、今回の連載コラムとして、リアルに感じた事やリアルなエピソードを赤裸々に語っていただくことに至りました。

簡単ですが、あとは連載コラムにてジャスミンYukaさんを知っていただければと思います!

それではよろしくお願いします!

ジャスミンYuka

こちらこそ、よろしくお願い致します。

不妊治療で悩まれている女性の力になれればという思いで、瞬間瞬間に感じたリアルな思いをできるだけそのままのカタチで執筆しておりますので、最後までご愛読いただけたら嬉しいです。

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード①

1月18日 不妊治療をはじめる?どうする?

自分自身が、不妊治療センターにいくとは思いもしませんでした。私が32歳の時に、2歳年下の妹が長女を出産した時から、私もいずれ誰かと結婚をして母親になるんだろうなと、漠然と考えていました。

しかし、私が結婚したのは38歳後半、すでに高齢出産の枠に入っていました。もともと子宮筋腫も持っていたため、産婦人科で定期検診を行ったところ、医師から、「子どもが欲しいのであれば、すぐにでも高度医療の治療を始めたほうがいい」とアドバイスされました。その言葉を素直に受け止め、すぐに不妊治療センターに行くことを決意したのです。

私自身、不妊治療を始めることに全く抵抗はありませんでしたが、主人は違いました。

自然に任せていけば、いずれ子どもは授かるだろうという考えでした。男性のよくある考えです。しかし、私が高齢であったため、自然妊娠するには時間がかかるだろうし、早く子どもが欲しいと思う私の気持ちを理解してくれ、不妊治療センターに行くことを了解してくれたのです。

普通の病院のように、電話をしたらすぐにでも予約が取れると思っていました。すると、毎月1日にしか、予約を取っていないとのこと。また翌月は、予約が一杯のため、予約可能は最短でも2ヶ月後ということでした。その時にわかりました、それほど不妊治療を行っている人が大勢いるということを。

そして予約ができる日になって、電話をしてみると、なかなかつながらない。やっとの思いでつながったのが、25分後でした。その時にも痛感しました。私のような人が、大勢いることを。

3月5日 不妊治療開始!

私の初診は、産婦人科の医師から、高度医療の治療を受けることをアドバイスされてから、2ヶ月経っていました。不妊治療センターの待合室は、平日の午前中にも関わらず、待合室の椅子に座れないほど、大勢の人であふれていました。また予約時間より1時間半以上も

かかってから、診察室に呼ばれたのです。さあ、私の不妊治療がとうとうスタートします!

不妊治療を始める前は、どうして妊娠できない女性がいるのか、更にはそういう女性をかわいそうと同情すらしていました。それなのに、まさか自分がその対象になるなんて、思ってもいませんでした。私が結婚する数か月前に、幼馴染のお姉さんが1回の人工授精で妊娠をしていたのもあり、私もすぐにここを卒業できると思っていました。できるというより、すると決めていたのです。40歳になる前には、出産しようと。

初診は、簡単な問診と血液検査でした。年齢のことを考え、希望すればすぐにでも高度医療を受けられるとのことでしたが、まずは一通り、不妊検査を行わなければいけないというものでした。

不妊治療のことは、たまにテレビで特集を組んでいるため、何度か目にしたことがあります。そしてタレントの東尾理子さんが、不妊治療に取り組んでおり、また同じ悩みを持つ仲間を作ってグループ活動をしていることも知っていました。不妊治療、特に体外受精や顕微授精などは、お金に余裕がある人しかできないと思い込んでいたため、タレントで金銭的に余裕のある東尾理子さんだからこそ、あそこまで大々的に、活動をすることが出来るんだろうと、正直あまり良い目ではみてはいませんでした。不妊治療をしているメンバーでグループを作る必要があるのかと。

最初の検診で、病院の冊子をもらいましたが、そこでは、体外受精や人工授精の値段が記されていました。かなりの金額にびっくりしましたが、自分にはきっと関係ない!私はすぐにここを卒業しますよ。

3月13日 血液検査の結果

初診の際に行った、血液検査の結果が出ました。数値も全て問題なしのため、この検査では不妊の原因は見つかりませんでした。不妊検査は、全ての検査を一度に行うことはできません。なぜなら、月経周期によって行える検査が違うからです。私の場合、2回目の検診で、すでに高温期に入っていたため、タイミングを取ることもできず、その周期を無駄にしてしまうことになったのです。こんなことなら、最初の初診の際に、タイミングが取れるよう、アドバイスしてくれればよかったのに・・・

ただ、血液検査に、何の問題がなかったので、更に「きっとすぐに妊娠することができる」そうポジティブに考えることが出来ました。次の予約は、生理が来てからとのことでしたが、すでに39歳の誕生日を迎えていたため、30歳代で出産するためには、4ヶ月以内には妊娠しないといけません。たった2回、不妊治療センターに行っただけで、私に焦り出しました。いけない、いけない!焦りは不妊治療に禁物です。

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード②

4月12日 フーナーテスト

血液検査に、問題もなかったの、次に行う検査は、「フーナーテスト」です。フーナーテストとは、3~4日間禁欲をした後、排卵数日前や排卵日頃の検査当日か前夜に性交渉をしたのち、子宮口や子宮頚管内の粘液を採取して、精子の動きを確認するものです。

検査結果は、1時間ほどでわかります。ドキドキしながら、検査結果を待っていました。

もし私が「抗精子抗体」を持っていたら、どうしよう。「抗精子抗体」とは、子宮に入ってきた精子を体が異物だと思い、抗体を作ってしまうことです。抗精子抗体が陽性であれば、すぐにでも、体外受精に移ろう。または、主人が「無精子症」だったらどうしよう。

考えれば考えるほど、ネガティブなことばかり考えてしまいます。そんなことを考えているうちに、あっという間に1時間ほどたってしまい、診察室に呼ばれました。こういうときの1時間は早いですね。

結果は、主人の精子は決して数は多くはないものの、妊娠するには十分な数であるため、フーナーテストは、問題なしということでした。これが、上手いこと私の卵子ちゃんと受精して着床してくれれば、私はママになれるよ!

5月1日 リセット

リセットとは、不妊治療患者の間では、「生理がきた」ということになります。今回のタイミングでも、妊娠することはできませんでした。

次に行う検査は、「子宮卵管造影検査」です。この検査の後は、卵管が通りやすくなることで、妊娠する確率が増えるそうです。これは期待できます。私は、子宮卵管造影と同じ内容の検査「通気検査」を行うことにしました。

「子宮卵管造影検査」は、私が通っている不妊治療センターでは行っていなかったからです。通気検査でも、十分な検査結果が得られるのであれば、それでいいと思ったからです。また、総合病院に行って、予約をして検査をしてという時間がもったいない。1ヶ月でも早く妊娠したいという思いもありました。

5月15日 通気検査

通気検査後は、妊娠しやすくなるという期待を胸に、健康保険適用でない通気検査に臨むことにしました。炭酸ガスを子宮から卵管内に通して、その時の圧力で卵管の通過性を予想します。痛みが少し伴うかもしれないと、検査前に説明がありましたが、特に痛いとは思いませんでした。お腹に少し圧がかかっているという感じです。

ということは、卵管はしっかり通っているということかな?少し一安心。卵管が詰まっていたら、タイミングや人工授精での妊娠は不可能なため、すぐに体外受精に移動しないといけません。

6月4日 再びリセット

期待していたのにも関わらず、再びリセットです。もうこれは、人工授精に切り替えるしかない。

旦那さんが、会社から帰ってきたら、相談しよう。私は、人工授精に対して、何の抵抗もないけれど、男性は違います。

何ていうかな・・・

6月4日(夜)旦那さんと相談

私の心配をよそに、人工授精に進むことに、若干の抵抗はあったものの、彼の返事は

「OK」でした。旦那さんも、私と同じくらい、不妊について、色々勉強していました。

妊娠は女性がするものだけれど、男性の協力も絶対に必要です。私の旦那さんは理系のため、どんなことでも色々分析や調べないと気が済まない性質。人工授精は、人の手を介して妊娠させる方法だけど、精子君のことだけ言えば、家で子宮内に注入するか、院内で子宮内に注入するかの違い。妊娠に至る工程は、自然妊娠とは全く変わらないのです。

また、2歳年上の幼馴染のお姉さんが39歳の時に、1回の人工授精で妊娠することが出来ました。人工授精は、きっとタイミング法よりも、妊娠できる確率が高いのかもしれない。

私もきっと人工授精、成功するさ!きっと・・・

6月19日 排卵しないかも・・・

人工授精するつもりで、病院で超音波検査してもらったら、なぜか今回は、排卵がかなり遅れているとのこと。卵胞の育ちが悪いため、排卵しないかもしれないし、排卵しても、

卵子が未熟であるため、そこに精子が来ても、妊娠することはない。とはっきり言われてしまいました。

排卵しない?そんなことあるの?原因は?排卵しない原因がはっきりしているのであれば、改善しないと。そう医師に聞き返しましたが、排卵しない理由は分からないとのこと。

不妊治療の辛い理由の一つに「妊娠しない原因が分からない。」といことです。人工授精する気、満々で病院に行ったから、凄く落ち込みました。とにかく今回は、妊娠する確率は砂粒ほど小さいということで、薬を使って、リセットさせることになりましたる。

いつになったら、妊娠できるのかなぁ?次回は、人工授精をするぞ!

7月22日 人工授精しました!

先月は、無排卵か排卵の遅れのため、なくなく1周期を無駄にしました。夏になって、薄着になってきましたが、不妊に冷えは大敵ということで、腹巻を購入し、子宮を冷やさないようにしました。

超音波検査では、問題なし。今回はしっかりと排卵しているということで、人工授精を行うことが出来ます。看護師から説明を受け、精子をいれるカップを受け取り、旦那さんに渡しました。始めて手にするカップに、旦那さんは「できるかなぁ・・・」と少し不安そうでしたが、当日の朝は、なんなく終了し、無事に精子君を頂くことが出来ました。

始めて持っていく精子君。まるで子どもでも抱きかかえるように、慎重にカバンに入れました。精子君を受け付けで渡した後、すぐに精子君を子宮に注入することはできません。

採取した精子を、洗浄し濃縮しなければいけないからです。

無事に私の子宮に注入した後は待つばかりです。ちゃんと、私の卵子ちゃんと旦那さんの精子君が受精卵となって、私の子宮に着床しますように!

8月8日 人工授精失敗 リセット

なんとなく妊娠していないことは、分かっていました。数日前から、生理が来るような腹痛があったからです。一体いつになったら、妊娠できるんだろう・・・

そして、もう一つ不安なことが。

人工授精のために、採取した旦那さんの精子君に問題があると分かったのです。精子の数や運動率が、平均的数値よりも、かなり下回っているというのです。この数値だと、人工授精を何回しても、妊娠できる可能性は極めて低いということで、体外受精にステップアップしようということになりました。そして主人も泌尿器科に行く必要があると言われてしまったのです。Wショックでした。

泌尿器科、行ったことないけど、早く予約しておこう。

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード③

8月22日 今期は治療お休み

病院がお盆休みに入るため、不妊治療は今期はおやすみしました。前回の人工授精の結果、主人の精子に問題があったため、このまま人工授精を続けても、成功率は低いということで、体外受精にステップアップすることをすすめられました。

主人の泌尿器科での検査の結果は、精索静脈瘤でした。精巣周辺の陰嚢部に発達した静脈瘤があることで、精子が上手く作られないというものでした。しかし、薬を服用していけば、精子の数や運動率は増えていくから、体外受精や顕微授精に切り替えるのであれば、

特別に手術は必要ないとのことでした。

体外受精に少し躊躇していた主人も、自分にも問題があるということで、これで心を決めたようでした。これで、早く妊娠できるかな?

8月25日 友達の妊娠報告

早く今期の生理がきて、体外受精の準備に取り掛かりたい!前向きになっていたところ、

高校時代の友人から、LINEメッセージが届きました。彼女は昨年11月に結婚したばかりの新婚さん。その彼女が妊娠したという報告でした。

しかも自然妊娠・・・

不妊治療をしてまだ半年も経っていないのに、不妊治療の辛さが少しずつ身に染みてきて、

それでも子どもを授かるまで頑張ると思っていたのに、同じ年齢の友達が自然妊娠できたという報告は、喜ばしいと同時に、悔しさや悲しさで一杯でした。「おめでとう。これから、身体、大事にしてね」と一言メッセージを送るだけで一杯一杯でした。

友達の妊娠報告を喜んであげられない、ちっぽけな自分。どうして自分は妊娠が出来ないのかという苛立ちや悲しみ。目標にしていた30代での出産が不可能になってしまった今、

私は、泣くことしかできませんでした。

9月13日 リセット 体外受精開始!

今日から、体外受精を開始します。体外受精開始と言っても、さまざまな方法があるようです。より多くの卵子を取るために、排卵誘発剤を使用するのですが、正直、説明を受けてもあまりよく分からないので、もう全て先生にお任せします!とのことで、今回の排卵誘発剤は、セキソビットという薬を使用することになりました。

薬自体は、健康保険が適用されるため、費用はさほどかからないけど、問題は採卵です。

どんな風にやるんだろう・・・ドキドキです。

9月26日 採卵当日

採卵とは、膣から超音波で卵巣の様子を確認しながら、膣から採卵専用の細くて長い針を卵巣に刺して卵子を卵胞液ごとに取り出します。局部麻酔をしてはいますが、針を卵巣に刺すことから、人によって痛みは感じるそうです。

採卵当日は、もちろん旦那さんは自分の精子を取らなくてはいけないため、朝から頑張っておりました。私は、それを大事に持っていき、受付に渡します。静養室で手術着に着替え、自分の番を待ちます。

採卵なんてしたことがないから、どの程度痛いものなのか分からないけど、とりあえず頑張ろうという気持でいました。

自分の番になって、手術台に乗り、いざ採卵が始まると、これまた痛い。どんな痛みかというと、針が卵巣を突き刺すたびに、ツーンとした不快な痛みが走るのです。我慢できない痛みではないけれど、とにかく嫌な痛みでした。

その時に取れた卵胞は3個。実は卵子は卵胞液に包まれており、この時点では、卵子がいくつ取れたのかわかりません。卵胞をひらいてみたら、空砲ということもあるそうです。また卵子はあったものの、未熟卵であったりする可能性もあります。未熟卵だと、受精することはほぼありません。

主人の精子は、やはり数が少なかったため、体外受精ではなく顕微授精にすることにしました。顕微授精は、1個の卵子に1個の精子を顕微鏡を使用して注入することです。それに対して体外受精は、卵子に精子を振りかけて受精作業を行うことを言います。顕微授精のほうが、体外受精より10万円ほど費用は高くなりますが、成功率は高くなります。

しっかりと受精卵に成長してくれよ!!私の卵子ちゃんと旦那さんの精子君!

10月1日 受精結果

始めの受精結果は、主人と一緒に聞きに行くことにしました。結果、3個取れたうち、1個は未熟卵、残りの2個は顕微授精で受精作業をさせたが、3日目ごろで成長が止まってしまったとのことでした。

つまり、1個の受精卵も作ることが出来なかったのです。受精卵がないということは、当然子宮に移植するものがないので、妊娠は不可能です。生理が来るのを待って、次に臨まなければいけないのです。

これにて、私の最初の体外受精は終了しました。目には見えない受精卵。成長が止まってしまったと聞くと、まだ全然人間の姿をしているわけではないのに、とても悲しい気持ちになりました。

費用は、移植をしていない分、安くなりましたが、せっかく痛い思いをして採卵に臨んだのにも関わらず、今回は生理が来るのを待つばかりなのかと思うと、やるせない気持ちでしたが、主人が傍にいてくれたおかげで、気持ちを落ち着かせることが出来ました。

幸い、強い薬を使用していなかったので、次の周期も採卵が出来るとのことでした。もう1ヶ月でも早く妊娠したい私は、翌月に2回目の体外受精をすることを決意したのです。

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード④

10月14日 2回目の体外受精

採卵をすると、どういうわけか、いつもよりも早く生理が来る。基本34日から36日だけど、今回の周期は31日。早いとこリセットさせて、採卵に臨みたいから、それはそれであありがたい。

2回目の体外受精から、排卵誘発剤は、注射で行うことにした。注射で卵巣を刺激することで、より多くの卵子を採卵するというものです。

前回3個の卵子を採卵することができたものの、どれ1つとして、移植できるまで成長することはなかったため、やはり確率をあげるためにも、多くの卵子を採卵したかったのです。とはいえ、仮にたくさんとれても、必ずしもそれらが成熟卵であったり、しっかり成長してくれるかどうかは、また別の話になります。

採卵までの数日間、毎日注射を打たなければいけません。生まれて初めての自己注射。看護師さんに言われた通りに行うものの、とにかく緊張する。テレビの音も消して、全神経を手先に集中させて、薬を注射器に注入させて、自分のお腹にブスッと刺す。思ったほどは痛くなかったけど、かといって全くへっちゃらなわけではなく、やはり痛い。

毎日毎日、良い卵子が育ちますようにと打ち続ける。今は、それしかできない。

10月27日 採卵

今回は、かなり多くの卵子を採卵することが出来た。数にして11個。さてこのうちのいくつが、きちんと受精卵になってくれるのか?

前回の採卵よりも、多くの卵子が採卵できたということで、採卵後はかなり下腹に鈍痛があった。鈍痛に加え、下腹が膨らんでる・・・もともと下腹は脂肪でたっぷりなのだけど、

いつも以上に下腹が膨れていて、いつも入るパンツが履くことができない・・・これは卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という、いわゆる副作用である。

何もすることが出来ないので、とにかく横になって安静にしているしかない。

10月31日 採卵の結果は・・・

11個のうち、7個が成熟卵でした。しかし4個は途中で成長が止まってしまったとのこと。

残りの3個は、無事に成長しました。これでようやく移植ができる!

とはいえ、今回は、かなり卵巣を刺激してしまったので、すぐに移植することはせずに、凍結することに。先生曰く、凍結したほうが、受精卵が子宮に着床する確率が高くなるとのこと。早く移植したいけど、確率が高くなるのであれば、それがいい!早くリセットして、受精卵を移植させよう。

11月10日 リセット 移植に向けて

やはり採卵すると、生理が来るのが早い。28日周期の人って、大変だなと、その時始めて思った。でも、一般的には生理の周期は28日と言われているんだから、ちゃんと28日で来る人は、私のように不妊で悩むことはないんだろうな。

リセットした5日目から、黄体ホルモンを補充するための薬を使用することに。どんなものかと思ったら、なんと薄っぺらいシールと膣剤。本当にこれでホルモン補充できるの?

お風呂に入ったら、なんだか取れそうで怖いんだけど・・・でも意外になかなか剥がれなかった。

11月26日     移植

凍結してあった卵子も無事に融解に成功し、いよいよ移植へ!移植は採卵ほどは痛くなかった。しっかりとママの子宮に着床するんだぞ!!

結果が分かるのは、10日後。ドキドキの10日間。着床したら、何か症状はあるのかな?

当然、移植=着床したわけではない。でも、もう気持ちは妊娠したんじゃないかというくらい、気持ちが舞い上がっていた。

12月5日 なんの症状もないまま判定日へ

判定日までの10日間、とにかく暇さえあれば、検索魔になっていた。「着床・症状」

「症状なし・妊娠の可能性」色々調べてみた。すると、私と同じように、不妊に苦しむ人やってくるのを待っている人が大勢いることを、再認識しました。見たことも、当然会ったこともない人なのに、自分と同じ治療を受けていたりすると、妙に親近感が湧いたり、

同じように判定日を待っている人がいて、「妊娠した!」ということをブログ内で告白していると、まるで私もそれに続いて妊娠できると、勝手に思い込んでみたり・・・

妊娠したことはないから、妊娠するとどういう症状が起きるのか、身体はどう変化していくのか、もちろん分からないけれど、生理がくるんじゃないかな?ということだけは、なんとなくわかる。そして、今回も生理が来るような気配が。

何の症状もないまま、病院で血液検査。1時間の待ち時間が、本当に無駄に感じる。診察室に呼ばれ、先生から「妊娠していませんね」と言葉を聞いて、「ですよねー。生理来そうな気配を感じますもん」

一緒に判定結果を聞きに来ていた主人は、どうして妊娠しないのか、どうして着床しないのか、色々聞いていました。理系なので、しっかりとした理由が欲しいんでしょうね。でも、旦那さんよ、それが分かっていたら、先生は苦労しないよ。誰も不妊で悩まないよ。

受精卵にならない理由、移植しても着床しない理由。誰にだって、分からないのです。

だから、不妊治療は辛いのです・・・

でも、まだ移植できる受精卵は残っている。それがだめなら、また採卵して頑張ればいい。

この時は、その気力がありました。

1月31日

病院の年末年始の休みの関係で、移植することが出来ず、1周期を無駄にしてしまった・・・仕方ないとはいえ、なんだか虚しい。

残っていた2個の受精卵を、一度に2個戻すことにした。もちろん受精卵を2個移植するということは、2個とも受精すれば、双子が生まれてくるというリスクがある。双子は大変だとは思うけど、それよりもなによりも妊娠したい。それが優先。

でも、結果は陰性。どちらも着床はしてくれませんでした。いつになったら、私のお腹の中に赤ちゃんはやってくるのだろうか・・・

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード⑤

2月20日 不妊治療って・・・

こんなにも、不妊治療が辛いとは正直思っていなかった。幼馴染のお姉さんが、一回の人工授精で妊娠したので、私も治療すればすぐに赤ちゃんを授かることができると思っていたのに・・・

よく不妊治療は、「出口の見えないトンネルのようなもの」と言われています。治療を始める前は、全くそんなこと考えてもみなかったし、不妊治療できる人は、金銭的に余裕がある人だけだと思っていました。しかし、実際自分が不妊治療をする側になってみると、

どうして不妊治療が、出口の見えないトンネルと言われているのか。なぜ辛いのか、金銭的にどう辛いのか、よくわかりました。

現在、私が行っている体外受精とは、高度生殖医療になります。高度生殖医療は、健康保険が適用されないため、全額自己負担となります。体外受精一回で約50万円ほどの費用がかかります。当然、そこまでの費用を出したのであれば、当然結果を求めるわけですが、

不妊治療の場合、必ずしも良い結果が出るというわけではありません。

頑張って、痛い思いをして、排卵誘発剤の注射を打っても、痛い採卵を我慢しても、卵子と精子が受精卵に成長しなければ、移植もできない。移植できても、子宮に着床しなければ、妊娠には至らない。妊娠に至らなくても、高額な費用は発生してしまうのです。

高額な費用が発生しても、妊娠できれば喜ばしいのですが、妊娠に至らなかった場合、

高額な費用は、無駄になってしまいます。例え助成金を申告したとしても、高級ブランドのバックが買えてしまうほどの、金額が発生してしまうのです。高額な費用が支払ったのにも関わらず、妊娠に至らなかったときの絶望感は、計り知れません。

どうしたら、妊娠できるのか、どうしたらママになれるのか。毎日、そればかり考えていました。

そこで私は、整体・鍼・足つぼ・サプリメントと、妊娠しやすい体質になるための努力を惜しみませんでした。私のパート代は、これらによってほとんどが消えてしまいました。

整体や鍼なども、当然、保険適用外のため全額自己負担ですし、これらをしたからと言って、かならずしも妊娠できるとは限りません。でも、妊娠できるためなら、どんなことでもやってみたかったのです。私のなかで、子どもを持たない人生は考えられなかったし、

いつか必ず妊娠できると信じていました。それが「いつなのか」が問題なだけだったのです。

これまでに、3回の体外受精を行ってきましたが、主人も普通のサラリーマンなので、金銭的余裕があるというわけではありません。ただ、幸い、主人に貯金があったため、それを

使わせてもらいました。しかし、いつまで続くか分からないこの不妊治療。ニュースでは

1,000万円以上かかっても、妊娠できない不妊治療患者がいる事実を知ると、気持ちが落ち込みそうでしたが、主人が「お金のことは心配しなくてもいい。納得するまで治療を続けよう」と応援してくれました。

不妊治療を諦める日が来るのか、どうか分かりませんでしたが、現時点では、全く諦めるつもりがなかったので、主人の言葉に甘えることにしました。

そして4回目の体外受精に向けて、再スタートしたのです。

ただ、今期は、子宮と卵巣をお休みするためにも、治療は行いませんでした。治療のことばかり考えていると、ストレスが貯まり、妊娠しづらくなる。また不妊治療をお休みしたり、治療の事を考えないでいたら、自然妊娠することができたという話をよく聞きます。

これに期待したわけではありませんが、少し不妊治療を考えない時があっても、良いかなと思ったのです。

3月25日 4回目の体外受精に向けて

休憩もしっかりした。気持ちもリセットした。どうなるかは分からないが、とりあえずはできるところまでやってみよう。納得するまでやってみよう。きっと私は赤ちゃんを授かることが出来るはず。何の根拠もないけれど、自分の妊娠できる力を信じるしかない。

また痛い注射を打ちまくり、痛い採卵をしなといけないけれど、妊娠できるためには、どんなことだって頑張ると決めたんだから。

4月8日 採卵

前日は私の40歳の誕生日だった。とうとう40代に突入。今、妊娠できれば、40歳で出産できることになる。本当は30代で出産をしたかったけれど、よく考えれば39歳11か月と40歳1ヶ月とでは、数字が違うだけで、身体的にはさほど変わりはない。そう自分に言い聞かせ、年齢はあまり考えないようにした。

どんな誕生日プレゼントよりも、「妊娠」が、今の私にとって、最高のプレゼントであるには違いない。きっと神様が、いつも頑張っている私にご褒美をくれるはずだ。

4月12日 培養結果

今までにない、強い気持ちで採卵に臨んだのに、今回の採卵は今までの中で一番最悪の結果だった。採卵するタイミングが合わず、採卵した卵子のほとんどが未熟卵だった。何とか1個だけは受精卵になったものの、今回は2段階移植をする予定であったため、1個しか受精卵がないとなると、2段階移植はできない。ということで、今回は移植せずに凍結して、また来月採卵をすることになった。

痛い思いをして、採卵したのに、採卵するタイミングが合わないってどういうこと?

先生曰く、「恐らく排卵させるための注射の薬の効きが、よくなかったということだろう。」

採卵して卵子が取れなければ、妊娠することはできない。強い気持ちを持って臨んだだけあって、大きな絶望感を感じた。そして、私は気が付くと、携帯で「養子縁組」について、調べていた。きっと私は妊娠することはできない。でも、母親にはなりたい。それなら、

養子をとるしか、方法はないのでは・・・とさえ考えるようになったのです。

不妊治療のゴールは妊娠することです。不妊治療患者の誰しもが、治療をせずに自然に任せて妊娠をしたいと思っています。40代でも自然妊娠をしている人は、大勢いるのにも関わらず、どうして自分は妊娠できないのだろうと、自分の身体を恨めしく思う人もいるかもしれません。金銭的理由から、不妊治療をやめる人もいますし、年齢で諦めた人もいます。

一般的な病気のように、妊娠できない理由が明確になり、〇〇をしたら妊娠できるということが分かれば、これほど楽なものはありません。しかし、現在の医学では、それを知ることは不可能です。だからこそ、不妊治療は辛いのです。続けるのも、諦めるのも、全て自分次第なのです。

「不妊治療 – 1年半の全記録 – 」エピソード⑤

5回目の体外受精に向けて

4回目の採卵後は、ちょうどGW前だったので、主人の実家の東京で、何をしようかと考えてもいました。培養結果に落ち込んでいた私にとって、東京で、お買い物をしたり、遊んだりするのは、とても良い気晴らしにはなりました。

幸い、主人の実家の両親は、「早く孫の顔を見たい」という内容の話を、一切してこなかったため、私は気がとても楽でした。私の年齢が、主人より4歳も年上だということや、私がすでに40歳を過ぎていたため、孫は諦めていたのかもしれません。

ただ、実家でくつろいでいるとき、やはり「間」が持たない時があります。つまり、お義母さんが、食事の準備をしてくれているときに、なにもせずに、リビングでTVを見ている時間が、私自身、少し気まずくなります。お義母さんは、「大丈夫よ」とはいってくれるものの・・・

もし子どもがいれば、子どもの世話や遊んでいたりすれば、「間」が持ちます。長期連休の度に、実家に帰りますが、子どもがいなければ、こういった時間が、きっと度々あるんだろうなと、少し嫌になります。

5回目の体外受精に向けて、以前から行っている、鍼・整体・足つぼ・サプリメント・岩盤浴に加え、今回は足湯もするようにしました。どこまで効果があるか分からないけれど、やらないで後悔をするなら、やれることは全部やりたい。今の時点では、妊活をやめようという気持は、さらさらないけれど、子どもが授かるまでは、頑張りたいという気持が強かったのです。

費用の件も、主人が自分の貯金を削って、私が納得できるまで行っても良いと言ってくれているため、その彼の気持に思いっきり甘えることにして、5回目の体外受精に向け、日々

痛い排卵注射を打っていました。

5月9日 5回目の採卵

採卵のため、手術台ベッドに乗る際、毎回思う。「これで最後だ。この不快な痛みは、これで終わりにしよう。」と

今回は、前回行うはずだった2段階移植をする予定でした。2段階移植とは、まず1個の受精卵(初期胚)を移植し、その数日後、更に成長した受精卵(胚盤胞)を移植するということです。

受精卵が子宮を着床させるためには、受精卵を受け入れる子宮側の準備を整える必要があります。1個目の初期胚を子宮に移植することで、「受精卵がいくぞ」というシグナルを子宮に届けた結果、2個目の受精卵が着床しやすい状態になります。

妊娠率は高くなりますが、もちろん2個の受精卵を移植しているため、多胎児のリスクもあります。しかし、今まで、1度も妊娠していないわけですから、多胎児のリスクやそんなこと、なにも考えられるはずがありません。妊娠率が上がるのであれば、どんな方法だって、ウェルカムなんですから。

5月15日 移植完了

2個の受精卵を移植し、後は結果を待つのみです。痛い注射も必要ありません。あとは、信じるのみです。

ただ、今回は、少しだけ自信がありました。

それは、主人が採取した精子の数や運動率の結果が、今まで以上に良かったことです。

精子については、受精するときに必要なだけであって、着床するかしないかは、卵子の質によるため、あまり参考にはならないのですが、主人の男性不妊が改善されてきたということで、少しだけ光が見えたのです。きっと元気な精子君が、私の卵子ちゃんと合わさって、元気な受精卵ができたに違いない。そして、その受精卵は、今度こそきっと着床してくれるはずだと。

多胎児であっても構わない。大変かもしれないけど、むしろラッキーかもしれない。だって兄弟ができるんだから。そう気軽に考えてさえいたのです。

5月18日 体に異変

不妊治療をしている人たちのなかで、ジンクスの一つとして、移植を行ったら、サウナや岩盤浴にはいかないというものがあります。もちろん、病院側では、そんなことは絶対にありませんと言っていますが、やはり通常の妊娠より、敏感になってしまうのです。

でも、もし移植した後に、サウナや岩盤浴がいけないのであれば、世の中の自然妊娠している人たちは、どうなるんだろう?みんな流産するのでは?でも違う。今回は、何も気にせず、普段通りに過ごそう。だから、家族と温泉も行っちゃえ!ということで、私の実家の家族と、一緒に温泉にいくことになったのです。

そこで、温泉に入っているときに、体じゅうが痒く、蕁麻疹がでていることに気が付きました。いつも行っている温泉なので、泉質が私の肌に合わないわけがない。なにかおかしい・・・帰宅後、早速携帯をいじって、検索魔になります。

それでも、あまり同じような症状の人はいません。移植後は、ホルモンを補うために、膣剤を使用していましたが、以前から使用している膣剤のため、その副作用とも思えませんでした。

そして、その数日後、今までにない脚の付け根に痛みが走ったのです。

よく妊娠初期症状に「脚の付け根が痛くなる」とありますが、それが本当にその痛みなのか、定かではありません。たた、この痛みは、今までに感じたことがない痛みだったのです。

これは、大きく期待できます。でも、大きく期待を膨らませて、何度どん底に突き落とされたかは分かりません。ですから、主人にもこの症状については伝えておかないようにしよう。

判定日前日になっても、その痛みは治まることはありませんでした。明日になれば、病院で、ちゃんとした結果を知ることができるのに、待つことが出来ませんでした。

以前、排卵日検査薬を購入していた際に、おまけについていた妊娠判定薬を使用してみることにしました。

すると、うっすらと線が見える!!でも、まだ分からない。子宮外妊娠という可能性もある。まだまだ安心はできない。これも主人に言いませんでした。

5月25日 判定日

判定日の日は、病院にきてから血液を採取します。その結果が出るのは約1時間後。その間、私たちは近くの喫茶店でモーニングを取ることに。

1時間後、病院に戻り、診察室に入った瞬間、自分が妊娠していることが分かりました。

なぜなら、私は目がとてもよく、先生が持っている用紙の数値が、今までにない数値であることが分かったからです。喜びを抑えることができませんでした。

しかし、ここは不妊治療センター。診察室の前で待っている患者さんが、どういう治療を受けているか分からない。ひょっとしたら、以前の私のように、落ち込んでいる人かもしれない。そう思うと、声をあげることはできませんでした。

すぐに、院内のトイレに主人と駆け込み、抱き合って泣いたのです。

翌週、胎嚢を確認してから、ようやく不妊治療センターを卒業することが出来ました。

1年半かかりました。40歳になっていましたが、赤ちゃんは私のところにやってきてくれたのです。これほどの喜びはありませんでした。

不妊治療経て学んだこと

1年半の不妊治療で、多くのことを学びました。また、不妊について知識も付きました。

ひょっとしたら、この不妊の知識は、自然妊娠ができる女性にとっては、不必要な知識かもしれません。私の周りの友達でも、不妊治療を行っている人は、いませんでした。

しかし、この先、自分の知り合いで、不妊に悩んでいる人がいたら、寄り添ってあげることができます。不妊治療をした人にしか、不妊治療の辛さは分かりません。本当に妊娠が出来るのだろうか、不安で不安でたまらないはずです。「大丈夫、きっとできるよ」と軽々しく言うことはできません。でも、励ますことはできます。不妊治療で苦しんだからこそ、励ませるのです。

そして、不妊治療をしたことで、私たち夫婦の絆はより深く強いものになりました。不妊治療にかかってしまったお金は戻ってくることはないけれど、それ以上に大きなものを得ることが出来ました。

JASMINE YUKA

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趣味は美容系でとくに最近はハマってるかもです。記事は自身の経験から健康や女性の生活についてがメインです!私自身が不妊治療などの経験から同じ体の悩み、女性の悩...

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